令和8年1月
『天下和順』
『無量寿経」

これは『無量寿経』下巻に説かれる言葉の冒頭です。全文の意味は「天下は泰平になり、太陽も月も消らかに輝き、時節良く雨が降り風が吹き、災害や疫病も起こらない。国は豊かに栄え、民の暮らしは安らかとなり、武力を行使することもない。〔人々は〕他人の善いところを葬び、互いに思いやりながら、つとめて礼儀正しく振る舞い、また譲り合うのである」です(浄土宗総合研究所[紺]『【現代語訳】浄土三部経」浄±宗では祝聖文として、世界と私たちがこのようになりますように、との祈りを込めてお唱えします。
「祈りでは何も変わらない」という声を耳にすることがあります。しかし「祈らなければ何も変わらない」のです。祈ることによって、その人の言動と行動が変わっていくのです。
仏教では「この枇は、そこに存在する衆生の行動・言動・思考の結果として、作り出されるものである」と言います。一人ひとりの祈りの影響は小さいかもしれませんが、年頭こそ「天下和順」を祈り、その実現に向けて進んでいく決意を持ちませんか。
(仏教学部教授 曽和義宏)
『法然上人の絵物語』第八巻
(画:別科修了生 菊田水月)
第八段 諸人、さまざまな瑞夢を見る
法然上人を慕う人々は、さまざまな夢を見た。ある人は、上人が蓮華の中で念仏している姿を見、ある人は、上人のまわりを天菫が囲み、楽しげに遊び戯れるさまを見た。またある人は、嵯峨の清涼寺の釈迦如来像から、上人の教えを信ぜよとお告げを受けた。紫雲はたなびき、天上の音楽がここかしこに満ち溢れ、人々は夢のお告げが真実であること知るのであった。
菊田 水月

